6月も後1日、梅雨明けが予想以上に早くてもう真夏だ。35度以上の気温は勘弁して欲しい。暑さも心配だが水不足にならないといいが。
6月は着物や粗大ゴミ、着なくなった衣類や使用しないカバンの処分に追われた1ヶ月間だった。
ものを処分することは電話をかけたり、メールのやり取りをしたり、宅配便の手配をしたりと細かい作業の連続で疲れてしまった。予想していたよりも大変なことだった。
着物の処分は数年来考えてきたことで、あとは実行あるのみという段階だった。でもなかなか踏ん切りがつかない。そんなに着た着物でもないし、非常に愛着があったかというとちょっとちがう。
しかし着なくても眺めているだけ、触っているだけで、なんとなく気持ちが満たされていくような気がした。気持ちが華やかになった。
着物の買い取り金額はとても安いと聞いていたから、あまり期待していなかった。だか実際に出張買い取りに来てもらって提示された金額を見ると、驚くというより呆然としてしまった。1着数百円の金額が並んでいた。
親に買ってもらった時の価格が嘘のように思えてくる。数十年も大事に保管してきたものなのに。ほんとにタンスの肥やしだったね。
買い取りしてくれた会社のホームページを見ると、留め袖は3,000円台で販売されている。振り袖にいたっては帯とセットで20,000円台で買える。
昔はほとんどの女子が成人式に振り袖を仕立ててもらい着ていった。何十万という振り袖だった。今や着物は新調するものではない。レンタルや中古を買うものなんだと痛烈に思った。
最近の着物は暖色系のものより寒色系が好まれるらしい。毎年成人式の様子がテレビで報道されるが、なんであんなに青や紺系統の着物が多く着られているのか不思議でならなかった。話を聞いて納得した。
着物を処分したことによって自分の気持ちは大きく変わった。重荷がなくなってホッとした。そんなに気にしてなかったが、けっこう着物に囚われていたみたい。
自分にとって大事なものであっても、他人にとってはそうではない。自分がいなくなった時に着物がゴミとして捨てられるのはかわいそう。私の手元からは離れたが、どこかで誰かが着てくれることを願っている。